エンジニアと聞くと、一人で黙々とパソコンに向かい、複雑なコードを打ち込んでいる姿を想像するかもしれません。確かに集中して作業する時間は大切ですが、実はそれと同じくらい、他者とのコミュニケーションが重要な仕事なのです。現代のシステムやアプリ開発のほとんどは、一人ではなくチームで行われます。そのため、優れたエンジニアほど、技術力に加えて高いコミュニケーション能力を兼ね備えています。
たとえば、プロジェクトの初期段階では、顧客や企画担当者がどのようなものを作りたいのか、その要望を正確に聞き取る力が必要です。開発の途中では、チームメンバーに進捗を共有したり、技術的な課題について相談したりする場面が頻繁にあります。もし報告や連携がうまくいかないと、認識のズレが生じ、プロジェクトが思わぬ方向へ進んでしまうかもしれません。また、専門的な技術内容を、知識のないデザイナーやマーケターにも分かりやすく説明する能力も求められます。
近年はリモートワークも普及し、チャットや文書でのやり取りが増えています。意図が正確に伝わるように文章を組み立てる力も、現代のエンジニアにとって欠かせないスキルです。良い製品とは、技術的な正しさだけでなく、関わる人々の円滑な意思疎通の中から生まれるものです。コードを書く能力はもちろんですが、相手の話を理解し、自分の考えを的確に伝える力こそが、プロジェクトを成功に導くエンジニアの隠れた武器といえるでしょう。